歯がザラザラする 〜歯石について〜

歯がザラザラする 〜歯石について〜

歯がザラザラする   〜歯石について〜

歯がザラザラする

  ~歯石について~

 

 

歯がザラザラするな、歯と歯の間に隙間が無くなった、最近口臭が気になる、歯茎から出血が、、と言ったことはありませんか?

その原因、歯石かもしれません。

今回は身近に聞く歯石について説明します。

 

 

1、歯石とは

 

歯の表面を爪で引っ掻いた時、白色または白黄色の汚れを見たことはありませんか?その汚れを歯垢(プラーク)といいます。歯垢には細菌が約500~700種類も存在するといわれています。その細菌は食物中の糖分を栄養源にして増殖を続けます。さらに、粘着性のあるネバネバした物質を作り出し歯の表面に強力に付着します。(デキストランという物質が関与します。)

その細菌の塊である歯垢が石灰化して硬く石のようについた汚れのことを歯石といいます。

歯石には直接見える灰白色の歯肉縁上歯石と、直接見えず歯茎の中に埋まっている黒色の歯肉縁下歯石、二種類が存在します。

歯垢の段階であれば歯ブラシで落とすことができますが、歯石はザラザラと硬くなり化石のようになっているため歯ブラシでは落とすことができず歯科医院での専用器具を使用して落とします。

 

 

 

2、どのように歯垢から歯石に変わる?

 

唾液に含まれるミネラル(カルシウムやリン)と歯垢が結合して石灰化し歯石に変わります。

歯の表面に付着した歯垢は約2日~2週間で歯石に変わるといわれています。

歯石が一度付着してしまうとその歯石を足場にして、細菌が増殖し歯肉炎を起こし、やがて歯周病に進行してしまいます。

(※ 歯周病について当院HPより↓

https://www.yedc4648.com/column/post-5/

3、歯石が付くとどうなるの?

・歯周病になる

・全身疾患の原因になる

・口臭の原因になる

 

口腔内は身体の中で最も多く血管と触れ合う場所です。

歯石が付くことにより歯周病菌が増殖するので菌が多ければ多いほど血管内に感染を起こし、血管から体全身へと菌が行き渡ってしまいます。

歯周病菌が血管内に感染を起こすと、脳血管障害、誤嚥性肺炎、心疾患、早産、低体重出生児、糖尿病など重症化すると死に至ることもあります。

 

(※糖尿病と歯科の関係について 当院HPより↓)

https://www.yedc4648.com/column/post-21/

https://www.yedc4648.com/column/post-22/

 

(※口臭について 当院HPより→ https://www.yedc4648.com/column/post-8/ )

 

 

4、歯石の付着には唾液も大きく関係する

 

元々持っている唾液の質により歯石が付着しやすい人、しにくい人に分かれます。

 

 <歯石が付着しやすい人の特徴>

・唾液の量が多い(ミネラル成分も多い)

・唾液のphがアルカリ性寄り

・酸性からアルカリ性に戻りやすい(食事に     

   よって低下したphの再石灰化が速い)

・ブラッシング不良(磨き残しがある)

 

(※唾液のphについて当院HPより→ https://www.yedc4648.com/column/post-17/ )

 

 

5、歯石の付着しやすい部位

 ・舌下腺に近い下前歯の裏側

 ・耳下腺に近い左右上奥歯

 ・対合歯がない噛む面の溝(歯と歯が噛み合              

       うことにより全て汚れが落ちるわけでは     

       ないが歯と歯が接触することにより汚れ           

       を防ぐことができる)

 

※ 三大唾液腺(唾液の出口)

 ・舌下腺・・・下の前歯内側に存在する

 ・耳下腺・・・唾液腺の中でも最も大きく      

                            両側耳前下部に存在する

    ・顎下腺・・・左右の顎の下に存在する

 

 

                        

6、予防方法

 

・適正なブラッシング

・補助清掃用具(フロスや歯間ブラシ)を使用    

    する

・定期的メンテナンス

 

歯ブラシだけでは全ての汚れを落とすことができません。歯と歯の間には必ずフロスや歯間ブラシが必要となります。 

 

(※デンタルフロスの必要性について 当院HPより→ https://www.yedc4648.com/column/post-12/ )

 

唾液の質により歯石が付きやすい人はこまめに歯のクリーニングを行い、歯石の付着をコントロールします。

 

 

7、まとめ

 

歯石を付きにくくするためにはまずは歯垢の付着、磨き残しを無くすようにしましょう。

歯垢の付着を防ぐには、糖分摂取後の口腔内ケア、飲食後の口腔内ケアが大切になります。

適正なブラッシング方法は、当院でもお伝えすることができますので気軽にご相談ください。

そして歯科医院での定期的なメンテナンスを受けましょう。

歯石除去の他にも、虫歯の早期発見や口腔ガン早期発見など定期的に受診することで口腔内の異変に気付くことができます。

個人差はありますが、3ヶ月に1回or6ヶ月に1回などに分けてメンテナンスをお勧めします。

舌で触ってザラザラする、歯が汚れてきた、出血がする、そのような症状が起こったらまず歯科医院へ受診しましょう。