2019年度 東京SJCDハイジニストミーティングを終えて 

2019年度 東京SJCDハイジニストミーティングを終えて 

2019年度 東京SJCDハイジニストミーティングを終えて 

2019年度 東京SJCDハイジニストミーティングを終えて  DH荒川

 

 

10月6日(日)東京SJCDハイジニストミーティングに参加してきました。

 

糖尿病内科医の西田亙先生による「〜口腔内を超えて全身にも配慮できる歯科衛生士〜」という演題です。

今、医科の世界では糖尿病、心血管病、肝炎など様々な分野において、「慢性炎症」が病態の進展と患者さんの予後に絶大の影響を与えていることがあります。

日本人における慢性炎症の最大の原因は「歯周炎」です。歯周炎を抑えることができれば、糖尿病を改善させ、さらにはその発症さえ予防することが可能になるのです。

口腔内は全て血管であるということ、いわゆる血管を通して全身へ影響を受けてしまいます。それを予防するのは私たち歯科衛生士の役目であり、そのためにはどう配慮したら良いのかという内容です。

 

今回参加して感じたことは、「歯科衛生士」という名が多くの方にまだ存じられてないことです。

歯科衛生士て看護士さん?唾を吸うお姉さん?と、認知度がまだ低い職業と感じます。

なのでこの場を借りて歯科衛生士が何をしているのかお話します。

私たち歯科衛生士は歯のクリーニング、歯ブラシ指導、栄養指導、そして皆さまの生涯において健康を守る仕事を行っています。

生涯において健康を守る仕事とは一体何だろう?と思う方が多いと思います。

それは歯のクリーニングを行うことにより、全身疾患の予防や、進行を防ぐことができるのです。

全身疾患と口腔内は血管通しで繋がっているので、まずは口腔内から清潔にすることが大切なのです。

特に全身疾患の中でも糖尿病は歯周病と大きく関連しており、合併症の一つでもあります。

 

糖尿病と歯科について詳しくは当院HPより

( https://www.yedc4648.com/column/post-21/ )

( https://www.yedc4648.com/column/post-22/ )

 

 

<糖尿病の方に私たちができること>

・生活習慣を把握する

 夕食は午後19時までが理想と言われています。それ以上または夜中の飲食は血糖値が上がってしまうため糖尿病になりやすい

です。

※ 血糖値は食事を摂ると上がり、時間がたつと下がります。食事摂取から睡眠までの時間が短いと体を動かすことが少ないため、糖が消費されず、夜間に血糖値の高い状態が続くからです。

 

 

・噛み合わせを安定させる、入れ歯を作る

 噛み合わせが安定しないと咀嚼ができず柔らかい食べ物しか食べられなくなります。

 柔らかい食べ物(例:ケーキ、アイス、パン、など)は血糖値が上がりやすくなります。

 

・口腔内を管理する

 歯のクリーニングをして、歯周病菌を減らし糖尿病の進行を抑えます。

 *歯周病菌→毛細血管→インスリンが低下→抵抗力低下→糖尿病悪化→歯周病悪化を繰り返します。

 歯科治療を受けることにより細菌数が減少することにより機能が発達し半年後にはヘモグロビン値が7.0未満に至ることもあるそう  です。

 

<妊娠糖尿病の方>

・歯周病菌から早産、低体重出生児の原因になることもある

 プロスタグランジン(生理活性物質)が増加し、サイトカイン(細胞から分泌させるタンパク質)を産生してしまうと乳児を押し出してしまう効果があります。

 歯周病菌はプロスタグランジンを増加させる機能があるため、妊娠時に歯周病菌が増加することで早産の原因になります。

 妊婦は出来る限り歯周病菌を減らすことが大切であると言えるのです。

 

糖尿病は治癒する病気ではありません。

現在、社会問題化になっているのが、未治療と治療中断です。

それと同様に歯周病も治癒する病気ではありません。

大切なのは通院と生活習慣の改善です。

そのために私たち歯科衛生士はもっと患者様のことを知り、信頼関係を築き、生涯の健康のサポートができたら良いなと思いました。