虫歯予防どうする? 〜キシリトールについて〜

虫歯予防どうする? 〜キシリトールについて〜

虫歯予防 ~キシリトールについて~

 

 

皆さまキシリトールにはどのような効果があるかご存知でしょうか?

よく目にするキシリトールガム、タブレットには虫歯を予防する、歯に良い、などと記載されていますよね。

今回はキシリトールが虫歯を予防する理由と注意点をお話し致します。

 

 

1.キシリトールとは

 

天然の代用甘味料であり糖アルコールの一種です。

天然なものなので多くの果物や野菜などにも含まれており、その中でもいちごやカリフラワーにはキシリトール量が特に多く含まれ、乾燥重量約100gあたり360mgキシリトールが配合されているそうです。

また人間の体内でも1日約15gキシリトールが作られています。

私たちが食べるキシリトールガムやタブレットは白樺や樫などの木、その他トウモロコシのデンプンを原料にして作られています。

そして19974月に厚生労働省より食品添加物としてキシリトールが認可され、人体に安全であるということが知らされました。

その他、1983年に世界保健機関(WHO)、国連食糧農業機関(FAO)でも安全性を認められています。

 

 

2.キシリトールの効果 <虫歯の予防になる>

 

キシリトールは糖アルコールの一種であり、砂糖と同じくらいの甘さではありますが虫歯を予防する糖として作られています。

虫歯の過程は、まずプラーク(歯垢)の中にいるミュータンス菌(虫歯菌)が炭水化物や糖分をエサにして酸を作り出して歯の表面のエナメル質(ハイドロキシアパタイト)を溶かし、虫歯になります。

キシリトールはミュータンス菌に分解されず酸産生の原料にはならず、ミュータンス菌の活動を弱める作用があり、酸を中和させることができます。

キシリトールは他の糖アルコールと同様に甘味もあるため、口に入れることにより味覚が反応し、唾液分泌も促進します。唾液の分泌が促進することによって虫歯の原因となるプラークが歯につきにくくなり、歯の再石灰化(修復)を促すことができるのです。

このような作用が行われることからキシリトールガムやタブレットを一定時間口の中に入れることによって虫歯の予防に繋がります。

 

 

3.効果的なキシリトールの取り方

 

高濃度(50~100%)のキシリトールを1日約3回、3カ月以上継続して行うことが大切になります。

継続して行うことによって酸が歯に触れる時間が少なくなるので効果が期待できます。

 

 

4.キシリトール摂取の注意事項

 

気をつけなければならない事として、100%のキシリトールでないと効果は半減してしまう事があげられます。

最低でも50%以上のキシリトールが必要となります。

キシリトール配合であっても砂糖や水飴、柑橘系の香料としてクエン酸などが含まれていると効果が薄れてしまいます。

市販で売られているガムには砂糖や人工甘味料が含まれていることが多いので注意してください。

その他、キシリトールは体内で消化されないためそのまま腸内へ運ばれ尿や便で排泄されるので大量に摂取しすぎてしまうとお腹がゆるくなったり、下痢を起こしてしまいます。

また肝障害、腎障害がある方は過剰摂取することによって症状が悪化してしまうおそれがあります。

 

代用甘味料であるキシリトールは摂取する分には内臓や肝機能、体には特に問題はありませんが過剰摂取は控えましょう。

普段からお腹を壊しやすい方は少し敏感になってしまうかもしれません。まずは少量から試してみて下さい。

過剰摂取したからといって効果が早く出ることはありません。

 

 

5.最後に

 

キシリトールを摂取したからといって虫歯にならないというわけではありません。

あくまでも予防の1つになります。

日々のブラッシング、規則正しい生活、歯科医院での定期検診はとても大切になります。

しっかり行った上でキシリトールでの虫歯予防を始めてみてください。